<   2008年 12月 ( 12 )   > この月の画像一覧

 

年末恒例の家族ディナー

年末に家族で外食をするのが我が家の恒例行事になっている。今年は川越の「ステラ」にした。9月に室内楽の演奏をさせていただいて、そのときご馳走になった食事があまりおいしかったので、その場で年末の予約をしてしまったのだ。年末は29日のランチで終わりということなので、今年はディナーではなくランチになった。
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◎「レストラン・ステラ」。美容室や喫茶店が並ぶ細い通りに、気をつけないと見落としそうな小ぢんまりした「ステラ」のお店がある。

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◎予約をしてあったので、奥のテーブルに案内された。ワインの箱やクーラーボックスが積まれていて一般客からは見えないようになっている。製造年度が刻印された木の箱がなかなか趣がある。「ワインは、箱ごと船便か何かで買っているんですか?」と若い厨房の人に聞いたら「いや、今航空便は安いんで、空輸してますけど。あと、近所の酒屋から空いた箱だけタンス替わりに買ったりもしてます。」という返事。釘を打ち付けた木の箱が船でイタリアから運ばれて来て・・・というストーリーに酔いたかったのに、ちょっと興覚め・・・?

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◎それでも、このように横板を額に入れて壁にずらりと飾ってあるのは洒落ている。

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◎コース料理は高いので、各自単品でメインをとり、オードブルとして2品別にとった。これは「八ヶ岳の鹿ハムの燻製」
シェフの奥様の説明によると、八ヶ岳に出没する鹿は、増えすぎると被害が出るので、駆除の目的で年間何頭か狩猟していいことになっているそうだ。その限定された鹿をレストランが買い取って料理しているとか。仕留めるときに急所をはずして鹿が苦しむと、肉が酸性になるか何かで味が落ちるので、至近距離から一発で仕留めたものなんだとか、それ以上聞くと食べるのがつらくなってきそうな何だか可哀想な話だった。
運ばれて来た料理を見て、息子が「かつぶし?」と言った。乾燥した燻製を薄くスライスしてある鹿肉は、本当に鰹節そっくり。口に入れると息子があんなことを言ったせいか、やはり鰹節の味がする。でも噛んでいるうちに燻された肉のうまみがじんわりと広がってきた。

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◎「ヤギのチーズのタルト サラダ添え」
生クリームなどが加えられているのか、とても柔らかい口当たり。気をつけないと分からないくらいほのかに、ヤギのチーズ特有の臭み(というかうまみ)が感じられる。サラダにはオリーブや松の実、干したナツメのようなものが入っていた。

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◎私の注文した「牛のバラ肉のボロネーズ」
肉はやわらかく、パスタは極細でおいしかった。塩味が抑えられていて、ちょっと塩を振りたくなった。バラ肉のせいか、食べ終わったあと皿にたっぷりの油が残った。

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◎息子は「一番ボリュームのありそうな」チキンの香味焼き。カレー味のペーストが素晴らしくおいしかった。(つまり私たちは、お互いの料理を一口ずつ味見したのだ。中華料理ならともかく、こういう料理で皿をつつき合うのは、みっともないかも知れない。人から見えない席で良かった!)

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◎娘の注文した「牛ほほ肉の白ワイン煮」ちょっとすじがあってクセのあるほほ肉を柔らかく香りよく煮てある。付け合せは、焼きりんご、ソテーした半切りのトマトとかぶがごろごろと。

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◎夫は「白身魚のポワレ」
今日はタラだそうだ。黄色っぽいソースがとてもおいしい。北欧で食べたミートボールに添えられていたソースを思い出す。

添えられたパンは、りんごの酵母を使った天然酵母パンだそうだ。

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◎デザートには、生チョコレートと、
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◎ガトーショコラ。
いちいち4人で分けた。生チョコは3個しかなかったのにナイフで切って分けた。
ビンボーなのに贅沢をした年に一度の夕べでした。

メニューは下げてしまったので、料理の名前はどれも正確ではない。それぞれとても素敵な名前が付いていた。一つだけ名前をメモした生チョコは「パヴゥ・ドゥ・ショコラ」という名前だった。
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by pataponm | 2008-12-30 22:29 | ランチ・ディナー  

プッチーニ生誕150年記念公演 「ジャンニ・スキッキ」

「ジャンニ・スキッキ」の公演は、日曜の昼と月曜の夜、2日間行われた。会場はイタリア文化会館のアニエッリホール。両日とも通路に補助椅子を出すほどの満席、当日券をあてにして来て入場できなかった人も多かったという。特にプッチーニの誕生日でもある2日目は、イタリア大使はじめ各国の大使や大司教などのVIPが数多くみえた。

ジャンニ・スキッキは、1918年に初演されたプッチーニのコメディ・オペラだ。
息を引き取ったばかりの大富豪の周りに親戚一同が集まり、遺言書を探すが、やっと見つかった遺言書には、莫大な遺産はすべて修道院に寄付するとあった。親戚たちはジャンニ・スキッキという知恵者に相談してなんとか遺産を自分たちのものにしようする。親戚たちの欲深い思惑、それをあざ笑うかのようなジャンニ・スキッキの悪知恵、ドタバタ劇のようなストーリーの中でどろどろした人間の腹の底が暴かれるようなオペラだ。

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◎公演のプログラム。プッチーニ生誕150年記念ということで、ラ・ボエーム、ジャンニ・スキッキの二つのオペラがそれぞれの日程で行われた。

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◎指揮は、マエストロ ステファノ・マストランジェロ。 恰幅のいいマエストロが劇場の中心に座るだけで、イタリアのムードが高まる。練習はイタリア語とほんの少しの英語と、もっと少しの日本語。日本人の奥様がいつも練習に同行して、見事な通訳でマエストロの意志を伝えてくださった。奥様はソプラノのオペラ歌手で、今回ラウレッタ役で感動的な「わたしのお父さん」を聞かせてくれた高松美保さんだ。

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◎公演終了後、ロビーでお客様方にドリンクサービスがあった。会場にはイタリア人と日本人の血を受け継いだらしい子供たちの姿を何人か見かけた。まるでお人形さんのように愛くるしい。
「ボクね、このおねえちゃんのこと、好きなの。」

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◎マエストロもお子さんをだっこすればこのように・・・。

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◎その後は場所を移して、出演者のためにイタリア文化会館の館長さんがレセプションを用意してくださった。カウンターの奥からおいしいイタリア料理が次々と・・・。

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◎イタリアワインは飲み放題。白ワインの瓶をずらりと並べ、カラのグラスをもらって手酌でちびちび飲み比べた。隣にいたイタリア人の男性が気づいて、にこやかにワインをなみなみと注いでくれた。あ~、こんなに注がれたら飲み比べができない~。・・・結果、飲みすぎて赤ワインの利き酒まで手が回りませんでした。

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◎食べることと飲むことに夢中になりすぎて、料理の写真を撮るのをすっかり忘れてしまった。完食済みの皿ばかり撮った。意味ない。

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◎すごくおいしかったリゾット。何回もお変わりしてしまった。「おいしいリゾットってどれ?」「リゾットがおいしいっていうから・・・」と、噂を聞きつけた人でリゾットの周りに人の山ができた。
どんな味付けなんだろう。アボガドが入っていたような。黒いのはイタリアのきのこか?
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by pataponm | 2008-12-25 14:21 | 音楽  

プッチーニ生誕150年記念公演 GP(通しリハーサル)

今年はジャコモ・プッチーニの生誕150年記念ということで、世界中で様々な催しやコンサートが開かれているようだ。イタリア文化会館では、オペラ「ラ・ボエーム」と「ジャンニ・スキッキ」の公演が行われることになり、私はジャンニ・スキッキのオーケストラに参加した。

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◎イタリア文化会館。靖国通りを、靖国神社の大鳥居のところで曲がって少し行ったところにある。何回か練習に通い、今日は最後の通しリハーサル。

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◎正面から見たところ。一歩中に入るとイタリア人スタッフも多く、イタリア語が飛び交っていて外国に来たようだ。

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◎公演の行われる地下2階のアニエッリ・ホールの椅子。革張りで薄く固そうに見えたが、とても座り心地がよく、色やデザインもいい。さすがイタリア・・・?

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◎今までは別の練習室でオーケストラだけ、または何人かの歌い手さんが加わっての練習だったが、今日は舞台装置、衣裳、すべて本番さながらで、演技をつけながら通し練習をした。

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◎マエストロのステファノ・マストランジェロ氏が、舞台下のオーケストラピットから歌い手に指示を出す。床から下に下がったオケピットがないので、お客様と同じフロアで弾くことになる。

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◎オペラの出演者一同。素晴らしい歌手の方々だった。

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◎家に帰ったら、娘がシチューとサラダを作ってクリスマスのディナーを用意してくれていた。お父さんがワイン、パン、ハム、ケーキを買って、ちょっと早いがメリー・クリスマス!

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◎市内で一番おいしいと我が家では意見が一致している「ジョゼ」のケーキ。どのケーキも個性ある深い味わい、洋酒の香りなどで誤魔化さない素材の良さ、妥協を許さない職人の心意気を感じる。ただ、新作を創作するということがなく、ディスプレイの効果を狙って色使いを工夫するということもないので、いつ行っても同じ種類の茶色系のケーキが並んでいる。本当のおいしさに気づいていない人から飽きられてしまうのでは・・・? と少し心配になる。
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by pataponm | 2008-12-20 10:08 | 音楽  

県立がんセンターのキャンドルサービス

毎年ボランティアでお手伝いしている県立がんセンターのキャンドルサービスに今年も参加した。看護師さんの聖歌隊とお医者様のサンタクロース、それにキーボードとバイオリンの演奏隊が加わる。4つのチームに分かれて、12病棟ほどある病院を回るのだ。
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◎講堂に集まった聖歌隊チーム。4班に分かれて各病棟を回る。病棟に着くと、演奏隊はロビーで待機、聖歌隊がキャンドルを持って「聖しこの夜」をハミングで歌いながら病室を回り、手作りのクリスマスカードを一人一人の患者さんに手渡す。それから歩ける患者さんは自力で、車椅子やストレッチャー(移動寝台)に乗った患者さんは看護師さんに連れられてロビーに集まり、聖歌隊がキーボードとバイオリンを伴奏に何曲かの賛美歌を歌う。今年は「聖よしこの夜」「荒野のはてに」「赤鼻のトナカイ」の3曲だった。聖歌隊が次の病棟に移動する間、バイオリンは短いソロ曲を弾く。今年は私はシモネッティのマドリガルを弾いた。
病棟はいろいろあって、集中治療室では手術衣のようなものに着替え、帽子をかぶり、靴を履き替えて手指を消毒して入室する。
馴染みの看護師さんたちの歌声やバイオリンの演奏に涙してくれる患者さんもあり、一緒に参加したRさんも「そういうときは、バイオリンを弾き続けてきてよかった、と思う」と言っていた。
演奏隊にはキーボードに一人、バイオリンに一人、ここのがんセンターに入院してがんを克服した元患者さんがいて、そんな人たちの存在も、患者さんたちの大きな支えになるだろう。

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◎Rさんは、今年はお嬢さんのMさんとお孫さんのRちゃんと3人での参加。Rちゃんは、トナカイ色のワンピースにトナカイの角のカチューシャをつけてタンバリンを担当した。患者さんたちにとても喜ばれたそうだ。「親子三代のチームで素晴らしいですね。」と言ったら、「三代って、言わなきゃ分からないでしょ。」確かに。母子と叔母・・・と言っても通用しますね~。
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by pataponm | 2008-12-20 10:05 | 音楽  

母の遺したもの 母の味②

5月 苺ジャム・シロップ 苺が出回ると、鍋いっぱい苺ジャムを作った。あまり煮詰めず、ペクチンを加えて粘りを出すこともせず、煮詰める途中で大量にできる液を取り分けて苺シロップとして使った。ジャムも、新鮮な苺の香りが生きていておいしかったが、私にとって母の味は、むしろ副産物のシロップの方かもしれない。
シロップは、ジュースやアイスキャンディー、ゼリーなどになって、この時期は、学校から帰って来て冷蔵庫を開けるのが楽しみだったものだ。

苺ゼリー 特別に項目を設けて苺ゼリーのことを書くのは、これがゼライスなどを使ってゼリー型で冷やし固めるゼリーではないからだ。上の項目に書いた冷蔵庫に入っていたゼリーはスプーンで食べる普通のゼリーで、母はそれもよく作ったが、それとは別に、有名菓子店などで売っているオブラートに包まれた固いゼリーも作った。
寒天と砂糖と水あめと果汁で作るらしいが、温度調節を間違えると全く固まらないそうだ。そのために温度計を買って、とことん凝る母らしく、何度も失敗しながら作っていた。最後には、人に手作りと言ってあげると驚かれるくらいの出来栄えになった。

6月 梅干 母の作る梅干はおいしい。毎年必ず樽いっぱいの梅干を作った。塩漬けにした梅干を赤紫蘇漬けにする前に3日間天日に干す。ござの上に干してある梅干をつまみ食いするのが好きだった。梅干は、カラカラに乾いていて中はしっとり、日向のにおいがして口に入れると太陽の熱を含んで温かかった。
母は、素材を吟味して最もおいしいものを手作りしていて、海苔や昆布も、一番ランクの上の特選のものしか使わなかった。そういうものを食べて育ったのに、私はお金を惜しんで最低ランクの海苔や味噌を買って平気で食べている。しかし、梅干だけは、スーパーで売っている色素や防腐剤添加のものは買えなくなってしまった。
梅ももちろん大粒の上等な梅を使っていたのだろう。昆布をふんだんに入れ、塩分も控え目だったのに、けしてカビさせることなく作っていた。

梅酒 果実酒は、いろいろと作った。ドクダミ、サクランボ、クワ、ショウガ、ミカン・・・得体の知れない物が沈んだ果実種が、まだ実家の戸棚に入っている。
それらの果実種は思いつきで作ったが、梅酒は毎年作った。10年ものの梅酒などもあった。
 
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◎娘が小学生のころもらった母製作の人形。帽子はフェルトを型どって作った。ラメ入りのサマーセーターは手編み、ネックレスはビーズをつないで作り、靴は皮で作った。靴下もはいている。手の指は、針金に綿を巻いてその上に布をかぶせてあるらしいが、どうやってあんなに細い指が作れたのか分からない。

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◎私は、この人形の顔が、母が作ったものの中で一番好きだ。粘土で作った顔に布をかぶせてあるらしい。目は油絵の具で描いたものか。まつ毛もちゃんと植え込んである。
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by pataponm | 2008-12-19 11:20 | 母の遺したもの  

母の遺したもの 母の味①

母は料理も好きだった。綺麗に飾ったり盛り付けたり、ということには興味がなく、味噌や果実酒や漬物など、何でも元から作るのが好きで、一つの物に凝ると失敗を繰り返しながら何度でも作った。旬を大事にして季節ごとに最も新鮮な物を仕入れては料理をしたので、その季節が巡ってくると母の味を思い出す。

1月 正月のお節はあまり作らなかったが、黒豆と豆きんとんは必ず作った。黒豆は「えぐみ」を嫌って何度も湯でこぼし上品な味に煮た。私はえぐいのが好きだったので、内心では「湯でこぼさないで~」と思っていた。今自分で煮るときは、漬け汁にそのまま味を付けて煮てしまう。
豆きんとんはとても美味しかった。私が真似て煮ても、あのこってりと粘りのきいた甘みを出すことができない。たまに栗の甘露煮とさつま芋を使って栗きんとんを作ったが、豆きんとんの方がずっと美味しかった。

雑煮は関東風で、トリ肉、里芋、大根、人参を具にしてすまし汁を作り、焼いた餅を入れて、ほうれん草、なると巻、海苔で飾る。

2月 五日市町(現あきる野市)に引っ越して驚いたのが、「鍛冶屋」と「麹屋」があったことだ。これ一つで商売が成り立つというのが不思議な気がした。
母は、2月になって新しい麹が出来ると麹屋から買って来て、1年分の味噌を作った。大豆を煮て太い棒でついて潰し、麹と塩を混ぜ合わせる。味噌を潰す棒を、母は木を削って自分で作った。大きなポリパケツに2杯、潰すのは父や兄の役目だった。米麹や麦麹で塩の配合も変えていろいろな味噌を作って楽しんでいたようだ。よく味噌は3年目が一番美味しいというが、1年くらいの、まだ塩が慣れていなくて麹の香りがする味噌の美味しさは格別だ。若い味噌が食べられるというのも、自家製味噌のいいところだろう。

3月、4月 山菜が出始めると、野山へ行ってわらび、つくし、よもぎなどを摘んできた。中でもつくしは毎年必ず摘んだ。料理法はただ一つ、「梅干煮」だ。摘んだ時間の3倍かけてハカマを取ったつくしを、味醂、醤油、ちぎった梅干で煮る。だしは入れない。母の家に伝わる味付けらしい。(4月のブログ記事参照)

よもぎは、一度茹でて、上新粉をせいろで蒸すときに一緒にいれてさらに熱を加えるが柔らかくならず、非常に強い繊維が残っている。なるべく繊維が細かくなるように刻んで、蒸した上新粉に練りこむ。熱いしなかなか混ざらないし、嫌な仕事だった。でもあんこを包んで食べると、これほど美味しいものはない。よもぎの香りが立ち昇ってくる。

筍が出始めると、竹林を持っている農家へ買いに行った。その場で掘ってもらうのだ。主人が出て来て、ほんの10センチほどしか顔を出していない筍の周りの土を、傷つけないように気をつけながら少し掘る。それから「筍の先がちょっと曲がっている方向に根があるので、そこを狙って掘るんだよ。」などと説明しながら、鍬を一気に振り下ろし、ぐいっと持ち上げるようにすると、スコン、と自分から飛び出して来るように大きな筍が掘れた。掘りたての筍は刺身で食べられるそうだ。
買って来た筍は、他に何の材料も加えず、筍だけを煮て大皿に盛った。さっき掘ったばかりの筍は甘くて柔らかくて春の味がした。

蕗はキャラブキにした。濃い味付けで長時間煮た蕗は細く縮んだようになって、私はあまり好きではなかったが、お茶漬けにはよく合った。

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◎母は、私の結婚式のお色直しのドレスの裾を切って仕立て直したとき、切り取った布で人形を作ってプレゼントしてくれた。
貴重なものなのに、無造作に何年もピアノの上に飾ったまま、ほこりだらけにしてしまった。

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スカートの下は、下着の長ズボンと3枚重ねのペチコート。スカートには裏地がついている。

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◎結婚式でバイオリンを弾く私。このドレスの裾を切ってよそ行きワンピースに仕立て直した。ドレスは、私が布を選んで母が縫った。
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by pataponm | 2008-12-17 15:47 | 母の遺したもの  

乙女ちゃんと乙女人形の劇的な対面

完成した乙女ちゃんの人形を、飼い主のSさんに送ったら、「大喜びのおとめと私」という件名でお礼のメールをいただいた。なんと、実物の乙女ちゃんが、文字通り「大喜び」してくれたのだそうだ。その報告にこちらも「大喜び」。メールの内容と合わせて、あまり嬉しかったので、奥様のお許しを得て、ここに引用させていただくことにした。

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とても立派におとめを作って下さって有り難うございます。如何に上出来か、ということ、この写真の様におとめが証明。もう夢中なのです! 今迄玩具は与えても殆ど遊ばなかったのですが、メールを書き始める時にPCの横に置いた瞬間から飛んで来てこの調子です! 
あげくに取り込んで引っ掻きむしりそうになったので高い所に置いたら届かないので恋いこがれる様にコピー器の上に頑張って見つめ続けています。
可哀想なくらいです。ニャンニャン鳴く騒ぎです。何にも匂いなど付いていませんよね。
魂が入っているのでは? 左甚五郎のお人形みたいに。

ピンぼけですが最初から順番に撮ったものです。下に落とした時はもう大変でした。

尻尾が立派に突っ立っていてとてもムードが出ていますね。体の縞もそっくりです。
烏足袋のような足裏も。本当にびっくりです。すごいお手際で私とおとめの宝物、思いがけないクリスマスプレゼント、本当に有り難うございました。乙女も申しております。
齧ったり引っ掻いたりしなければ届く所に置いてやりたいのに。

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大小はともかく、形はネコなので、室内飼いで普段あまり他の猫にあわない乙女ちゃんが歓迎してくれたのだろうか。
猫にネコと認めてもらえて、これほど光栄なことはない。
日光東照宮の「眠り猫」を彫った左甚五郎(彫ったものに魂がこもって生きているかのようになった)に喩えてくださった奥様の言葉は行き過ぎとは思いますが・・・。
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by pataponm | 2008-12-14 10:35 | 羊毛ドッグ・クラフト  

娘とランチ

娘は今、公立中学校で「いきいき先生」をしている。教科の先生が授業をしている間、机の間を回って生徒の様子を見ながら補助的な指導をする役割だ。娘自身が中学のころは、こういう制度はなかったように思うが、いろいろな配慮がされるようになったものだ。
他にも、学校行事の手伝いや保健室登校の生徒の勉強を見たりもする。
いきいき先生は日当制で、年間何日とかの労働日数が決められているらしく、ときどき学校行事などが暇なときに「休んでいい」と言われて休んでいる。
そんな平日の休日に、誕生祝いも兼ねて近所で有名なフランス料理店「どっかる」に行った。
平日昼のみのチョイスランチを食べる。ABCとコースがあり、スープはないがデザートはつくというBコース(1700円)にした。たくさんのメニューの中から好きなものを選べるのが「チョイスランチ」の名前の由来だ。

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◎オードブル8品目(シーフードサラダ、車海老のパート包み揚げ、牛ハチノスと豆のサラダ、ペンネボロネーズ、本日のテリーヌ、スモークサーモンサラダ添え、ポクリエットサラダ添え、チキンサラダ)から1品を選ぶ。写真は、私の選んだ「車海老のパート包み揚げ」春巻きのような食感でぷりぷりの海老が入っている。

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◎娘の選んだ「牛ハチノスと豆のサラダ」一番何だか分からないものを注文した。牛肉と蜂の巣の料理かと思ったら(蜂の巣入り蜂蜜とかあるので)、品物が来てから聞いたら、牛の胃袋ということだった。「牛の胃袋と豆のサラダ」と書かれていたら注文しなかったろうなぁ・・・。でも、やや甘めで柔らかく、優しい味わいの一品だった。いんげん豆とよく合う。

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◎メインディッシュも8品目から。(スズキのポワレ、マグロのほほのムニエル、サワラのムニエル、ポークのクリーム煮 カレー風味、チキンソテー、豚ロースのグリル、ハンバーグステーキ、フィレポークのソテー)
写真は私の選んだ豚ロースのグリル。「ポワレ」というのはカツレツのようなものらしく、それも美味しそうだったが、オードブルが海のものなので、さんざん迷って「当たり前でちょっとつまらないかな~」と思いながら、豚ロースにした。ところが、とろけるように柔らかく、炭火で焼いたような風味があって絶品だった。娘はフィレポークを選んだ。付け合せのポテトは、薄く切って何層にも重ねたポテトに生クリームなどで味付けしてオーブンで焼いた?と思われるような味だった。
「マグロのほほのムニエル」というのは気になった。鯛のお頭付きのほほ肉というのは、箸の先でつまめるくらいの小さな肉片だが、さすがマグロともなればムニエルにできるほど大きいのだろうか。

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◎デザートは、8品目(温かいリンゴのタルト、イチゴのグラタン、チョコムースのマロンスープ、洋ナシのコンポート、フルーツのフィヤンティーヌ、焼たてのミルフィユ フルーツ添え、温かいガレットショコラ、クリームブリュレ)から1品、またはショーウィンドウにあるケーキだった。迷いに迷っていたら、ケーキを大皿に乗せて持って来て見せてくれた。その中から私はベリー系のケーキを。大好きなバタークーリームだったのでご機嫌。緑のカステラは多分ピスタチオの味だ。

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◎娘は、「温かいリンゴのタルト」を選んだ。フォーク、スプーンの他に小さなナイフも運ばれて来て期待は高まったが、「薄いのが残念。」という上品さだった。
デザートはケーキを頼んでもソースやアイスクリームで飾ってくれるのが嬉しい。

今年は、「いきいき先生出勤調整日」を利用して、娘とランチをしたり映画を観たりしたが、来年4月からは正規雇用の教員。有り難いことだが、もうこんな時間は持てなくなるだろう。

帰り、娘が駐車場から車を出すことに気を取られて、店の外観を撮るのを忘れた。
「どっかる」という店の名前が、インドネシア語の馬車から来ているということで、店の前に馬車が置いてある。
家に帰って来てから
「店の写真を撮り忘れたのが、返す返すも残念。」と言ったら、
「返す返すも残念、なんて言葉を実際に使う人を初めて見た。」と娘に言われた。
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by pataponm | 2008-12-12 16:41 | ランチ・ディナー  

幻の味

子供のころに食べた懐かしい味を大人になってもう一度味わいたいと思っても、どうしても辿りつけない・・・、そんな経験が誰にでもあるのではないだろうか。
夫は、「鯛の形をした、砂糖菓子でもなく落雁でもないもちのような菓子」を追い求めているが、未だに「これ」というものに巡り合えないでいる。今私は「追い求める」と書いたが、ちょっと語感が強すぎるかも知れない。そんな渇望のようなものではなく、折に触れて思い出す漠然とした懐かしさ、と言った方が近いだろうか。
「鯛の形をした餅のような菓子」については、一度山形に帰省したときに夫が叔母たちに聞いたことがある。叔母たちは、何でもなげに「ああ、あれの。」と言った。米の粉で作った餅菓子で、「今は作らねぐなったの。」で、会話は終わってしまった。

私の「懐かしの味」は、丸いチョコレート菓子だ。子供のころのおやつによく食べたが、いつのころからか、見かけなくなった。
砂糖を溶かして練ったアイシングのようなものに薄いチョコレートのコーティングがしてある。アメリカのチョコレートファッジの油気を抜いたような菓子だ。
砂糖部分の、しっかり固まっているのにとろりとした食感が大好きだった。
いざなくなってみると、メーカー名はもちろん、お菓子の名前すら知らなかった。スーパー、祭りの屋台、駄菓子屋など、それとなく探してもあったためしがない。
それが、100円ショップの売り場にあったのだ。「クリームチョコレート」と袋に書いてあった。
永年気になっていた菓子がふいに目の前に現われ、自分の目が信じられないような気持ちで、「これ、『あれ』かな?!」と半信半疑で買って来て食べたら、まさに「それ」だった。懐かしい。
昔のままの味だった。

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◎偶然見つけた懐かしの味。「クリームチョコレート」というのは、定番の名前ではなく、この会社の商品名だろう。平塚製菓という会社が作っている商品だった。
「玉クリームチョコ
フォンダンにスイートチョコレートの被覆をほどこし、銀紙で個包装した昭和20年代にポピュラーであったチョコレートです。
今では当社しか製造していない伝統的な商品です。」
という説明があった。やはり「絶滅品種」だったのだ。でも私がよく食べたのは、昭和40年代だと思うのだが・・・。

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◎中はこうなっている。
娘は「まずい。」と言った。息子は「これ、うまいよね。」と言う。夫は「どこにでもあるチョコレートじゃない。しょっちゅう食べてるよ。」と言った。まさか。それなら私はもっと早く見つけられたはずだ。もっとも夫は、ババロアとブラマンジェと焼きプリンの区別がつかない人だから、あまり信用していないが・・・。
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by pataponm | 2008-12-11 16:14 |  

羊毛カフェ

穂高企画で開かれている羊毛カフェのグループレッスンに行った。
都合で土日に行けない人のために平日に特別レッスン日を設けていただいたのだ。5人の生徒が集まり、クリスマスリースのパーツ作りをした。
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◎土日の教室のときは夫に車で連れて行ってもらったが、平日なので初めて自転車で行く。「地域消防団」の倉庫と火の見やぐらなんかがあるような所を25分、文字通り「田園風景」の中を道に迷いそうになったりして道中不安だった。

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◎講師のぷー先生の作品。白い玉をテグスで吊るして雪に見立てたのがアイデアだ。

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◎羊毛で作ったリースは、あたたかみがある。ぷーさんは、スポンジ台を一切使わず、どんな薄いものでも横刺しで作ってしまう。

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◎私が作ったパーツ。ネコは5センチくらいのこけしタイプで、これなら2時間で作れる。オーナメントはもっと気楽。たまに小物を作るのも楽しい。
予定では、右上にプレゼント、左下にサンタ、雪だるま、家を固め、左上にはヒイラギ、右下にも何か植物、空きがあれば雪も降らせたい。欲張りすぎかな?
作品作りは、デザイン、アイデアを考え出すのが大変だ。羊毛アートの面白さは、セーターや刺繍を本の通りに作る・・・というのとは違って、すべて自分でデザインして作り出すところにある。講習を受けているからとはいえ、サンタや家のデザイン、雪のアイデアはぷーさんの真似をすることになってしまうのが、少し後ろめたい。
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by pataponm | 2008-12-10 16:20 | 羊毛ドッグ・クラフト