今日のタビィ  <避妊手術>

生後5ケ月を迎えたばかりなのに、タビィは避妊手術をすることになった。タビィを譲り受けたときに「体重2kg越えたら手術(4ケ月くらい)」という、だいたいの目安は聞いていた。
でも、目の前のちっちゃい、人の指でおっぱいくちゅくちゅのこの子が、避妊?とピンとこない気持ちでいた。
しかし、ブログで、網戸にとりついたり玄関のドアノブ開けてまで外に出たがるタビィの様子を見た里親会のWさんから「もしかしたら発情期かもしれないので、できるだけ早く手術を」と勧められ、やることになった。

タビィが拾われ、育てられた「お里」に帰っての手術となり、約2時間のドライブ。鳴き続け、暴れ続け。キャリーから出してだっこすると、激しくぶるぶる震えているのが分かる。もがいてもがいて、常に「ここではないどこか」に逃れようとしている。

◎窓の外の景色が猛烈な速さで流れて行くのを見て怯える。ほんの少し静止したところを撮った。ドライブを楽しんでいるような顔に見えるが、とんでもない。体は目で見て分かるくらい震えている。そのうち、口を開け、舌をだらんと出して「ハァ、ハァ、ハァ」と犬のように荒い息をし始めた。ショックのあまり過呼吸症候群になったかと、心配してしまった。
b0134988_1205131.jpg


◎まずWさんのお宅へ行く。
ん? 未来の自分に遭遇? 地軸がねじれる!(映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー Part 2』参照)・・・ということが起こったのではなく、これは「W家のプリンス、ケンタくん」だ。
タビィの背中の毛は逆立ったが、ケンタくんは全く動じず、ゆったりと構えて無言のうちにタビィを受け入れてくれた。王の風格。
b0134988_1211389.jpg


◎タビィのことは意に介せず、マイペースでお食事のケンタくん。タビィは思い出したように「フー」と言う。
奥の部屋は、保護した猫のための部屋になっていて、いつも数匹の猫がWさんに世話されている。野良猫で人に慣れず、ケージに入れてある猫や、病気治療中の猫などもいるらしい。人に飼ってもらえそうな猫は里親を探すそうだ。
b0134988_1212225.jpg


◎ケンタくん。なんと美しい猫でしょう。タビィより薄い色のトラ模様や緑の目が素晴らしい。
b0134988_1213053.jpg


◎タビィの方といえば、少しリラックスして「猫じゃ踊り」をしてみせた。
これからどんなことが待ち受けているのかも知らないで・・・。
b0134988_12138100.jpg


Wさんが、タビィ3兄弟を「おちびちゃんズ」と呼んで保護されたときから見守ってくださっていた I さん(野良猫、捨て猫の保護、譲渡活動に熱心でTNR CATSの名でブログ『にゃんとかにゃるさ~♪』を持っている。ご本人は猫不可のところに住んでいるので飼えないそうだ)に電話をしたらすぐ来て、皆でA動物病院へ。待合室も受付もない開かれた雰囲気の病院で、ドアを開けると目の前の机が事務机兼診察台になっていた。奥に処置室や入院中の動物のいる部屋があるらしい。
そこで診察の手伝いなどをしていた方がタビィに気づいて、「空ちゃん(タビィの兄弟)ママに見せてあげたら喜ぶわ」と言って写メを撮り始めた。 I さんも加わってちょっとした撮影会になる。

◎夫が抱いていたが、もがいて写真が撮れない。Wさんの手に渡ったとたん、ぴたっとポーズ。
でも「びっくり、きょとん。」こんな表情見たことない。「なにこれ、なんなの、これ。」
b0134988_1214647.jpg


タビィの写メを撮っていた女性は、次に飼い主に連れられて入って来た猫を見て「チョビ!」と駆け寄った。そして「この子、一番たいへんだったの」と抱きしめて涙をぽろぽろと流した。この病院に来る猫のことは、兄弟、親子の関係まですべて知り尽くしているようだ。
いったいどういう方なんだろうと思っていたら、慣れた様子で処置室に入って行って手を消毒したり、ケージに入った猫を捕獲器に移す(避妊の済んだ野良猫を地域に放すため)作業を手伝ったりしている。
「この病院の助手の方ですか?」とWさんに聞いたら「ちがいます(一同笑)」となった。野良猫保護の活動を熱心にされている方らしい。

タビィ 3 兄弟を、拾われた生後2日からうちに来る53日日目まで育ててくれたSさんが、近所で里親会主催のバザーをやっていて手が離せないというので、Wさんが「身代わり」になって、Sさんが抜け出して駆けつけてくださった。

育ての親の S さんと感激の再会・・・といっても、タビィはピンと来なかったみたいだが・・・。
Sさんは、3兄弟がバスケットから身を乗り出している写真をトートバックに印刷して持っていた。写真を指さして、「光と薫と葵。3匹だから本当にたいへんだったわ。」夜中も起きての授乳、お尻を刺激して排泄の世話、だっこして人に慣らす・・・など、休む暇もなかったろう。改めて、育てていただいたお礼を言えてよかった。

◎「葵ちゃん、葵ちゃん」Sさんにとって、タビィは今でも葵ちゃんだった。
b0134988_10365036.jpg


こんな風に、A動物病院の中は大賑わい。患者の猫と飼い主さんの他に、常に病院に出入りしている保護活動の方々で満員電車の中みたいだった。
そんな熱い雰囲気の中で、A先生は淡々と冷静に猫の診察、検温、顕微鏡で便の検査・・・などをこなしている。

A先生は、ご自身が熱心なTNR(野良猫の捕獲、避妊手術、地域に放す)の活動家で、「地域猫の作り方」というHPもお持ちだ。そこに載せているマンガはプロ級、イラストレーターとしての仕事もされているらしい。
そんな話を前もって聞いていたので、病院にあったマグネットが先生の作品だとすぐ分かり、「一つ譲っていただけませんか」と聞いたら、無愛想に「それは非売品です」 すると間髪入れず、「あげなよー!」と周囲からの声。譲っていただけることになったので、手術代の支払いのときに「これはおいくらですか」と聞いたら、また無愛想に「いりません。非売品ですから」。
活動家の女性たちとA先生・・・、ちょっとしたドラマになりそうな雰囲気だ。

◎A先生作のマグネット。右上の、にっこり猫をいただいた。
他にも、先生がデザインした時計やトートバッグなどがあった。
b0134988_1215521.jpg
b0134988_122380.jpg


◎猫グッズがあちこちに置かれている。これは、左上のみが先生作。「猫好きは、物を作るのが好きな人が多いんですよ」とおっしゃっていた。なるほど。私もその一人というわけだ。
b0134988_1221322.jpg


I さんが、キャリーの中に手を入れてタビィをやさしくなでなでしてくれている間に、私たちはタビィに「さよなら」も言わずに病院を後にした。なんとなく後ろ髪を引かれる思い。
明日手術、3泊入院して6日に帰って来る。

それにしても・・・
A動物病院は、犬の気配のない病院だった。もちろん犬の患者もみるのだろうが、入りにくいだろうなぁ・・・。
[PR]

by pataponm | 2009-11-03 11:59 | ペット  

<< 今日のタビィ <病院からの便り> 今日のタビィ <歩く猫育成用 ... >>