今日のタビィ <受難>

入院、手術、家と家族から引き離される・・・という一連の経験がよほどの打撃だったのか、退院後、タビィはエサをほとんど食べなくなってしまった。抱いて手に乗せてやれば少し食べる。カリカリがいやなのかと思って生鮭を買って来て茹でてやったら、また少し食べた。
しかしその直後、全部吐いてしまった。猫はよく吐くというがタビィにとっては初めてのこと、「キュッ」というような声を出してぴょんと跳び上がり、自分の嘔吐物の匂いを恐る恐るかいで後ずさりした。
そして、次の日から全く食べなくなった。エサ皿の前に連れて行くと匂いは嗅ぐが、おう吐物を思い出すのだろうか、怯えたように後ずさりして逃げてしまう。水も飲まない。

翌朝、トイレに行ってうろうろしていたが、ふとんをたたんだあとのマットレスの上に行って爪とぎのように激しくひっかいたと思ったら、そこで大量の下痢をした。トイレ以外の場所でしたことがないのでびっくり。
吐き下しで水も飲まないのでは、小さな体がひからびてしまうと、4日目に近所の動物病院へ連れて行った。
手術前は2.2kgあった体重が1.7kgになっていた。背骨や腰の骨が浮き出している。入院中もほとんど食べなかったというから、絶食期間は1週間くらいになるわけだ。
血液検査をしたら内臓や血液には異常がなく、脱水症状だけが認められた。点滴をするとまた入院になるので、皮下注射で100ccの点滴液を注入、下痢止めの注射もしてもらった。タビィは針一本刺すのでも、獣医さんが驚くほど暴れた。相当過敏になっている。

「今日はあまり運動させないで」と獣医さんに言われるまでもなく、家に連れ帰ったタビィはくったり寝てばかり、点滴液で背中にぽっこりこぶのできたひょろひょろのタビィを抱いて、いったいどうしちゃったんだろう、と途方に暮れ、Wさんに相談のメールをしたらなんと「明日行きます」との返事。

翌日、Wさんは高速道路を飛ばして2時間近い道のりを駆けつけてくれた。病気の犬猫用の高カロリー食を薬と一緒に針のついていない注射器に入れ、これを口から強制注入するというのだ。
Wさんは、タビィをつかまえると、ひざとひじを使ってはがいじめにし、左手で頭を押さえ、押さえた手から伸ばした指でタビィの口をこじあけ、右手に持った注射器で少しずつ流動食を喉の奥に入れて行く。激しくもがいて抵抗されると、洗濯ネットにタビィを入れて首だけ出してさらに食べさせる。すごい手際。
タビィはもがきながらも缶詰4分の1缶分くらいの分量を飲み込んだ。
お腹がいっぱいになるといい気なもので、タビィは満足そうに顔なんか洗い始めた。動物病院で注射を打つのでなく、「食事」ができた、という安心感で私もほっとする。
「もう心配で心配で」とおっしゃるWさんは、その思いだけでタビィのためにここまでして下さるのだ。本当に感謝してもしきれない思いだ。Wさんは、高カロリー食2缶と薬、注射器などを置いて行ってくれた。

翌朝、起きるなりタビィはエサ皿に行って自分から食べたので一安心、と思ったがそれきりまた食べなくなった。しかも、マットレスの上にまた下痢をした。慌ててトイレに運んだが少し汚される。丸洗いして日に干したのだが匂いが残っていたのだろうか。
何日か続けて、見よう見まねでWさんの「栄養食強制注入」をやった。胃に入るとその刺激でか少し自分で食べるようになるがすぐまた絶食する。
ようやく自分で必要なだけ食べるようになったが、下痢はなかなか治らなかった。トイレでしてくれるようにはなったが、水状の下痢を1日に2、3回するのが続いた。

明日から甥の結婚式で京都へ行く、というぎりぎりの日になって、やっと下痢も治り、エサも取り戻すようにがつがつ食べるようになってほっとした。手術してから完治まで2週間。長かった。

◎つらい間の写真は撮れませんでした。
手術入院前日のタビィ。置物状態でくつろぐ。模様も形も完璧な左右対称。真中に鏡を置いても同じになりそう。
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by pataponm | 2009-11-19 10:24 | ペット  

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