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ある日の乙女ちゃん <乙女だって猫である>

乙女ちゃんは人に触られるのがあまり好きではない。でも、ピアニストのSさんにやさしくなでなでされると急に大人しくなって、心から気持ちよさそうにとろけてしまう。

◎Sさんは、「だいぶ肩が凝ってるね」なんて言いながら、独特の手の動きで乙女ちゃんを揉んであげている。猫も肩が凝るんだ~。
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◎ふと見ると、そんな乙女ちゃんがカラスと対面していた。
あっ、よく見てください。乙女ちゃんはカラスに向かって口を開けてなにやら威嚇している!
作り物のおもちゃの猫じゃらしには見向きもしない乙女ちゃんも、やっぱり猫だった。
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◎見上げる乙女。精一杯怖い顔している。
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◎平然と見下ろすカラス。
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◎カラスは逃げるでもなく、テラスの手摺をバサッ、バサッと重そうに飛び移り、乙女ちゃんはそれを目で追っている。
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◎悠々としているようで抜け目なく用心しているカラス。
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◎テラスの隅に、手摺が途切れて隙間ができているところに板がしっかりと紐でくくり付けられている。なぜかというと・・・、
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◎乙女邸に来て間もなくのころ、この隙間からすり抜けてビル5階のこんな縁に立ったのだそうだ。そのまま行こうとするのを、otomemama がすんでのところで乙女ちゃんのしっぽをつかみ、引き戻した。危機一髪! 
もしも足をすべらせていたら・・・、と思うとぞっとする。向こうまで行って果たしてUターンして戻って来れただろうか。
乙女ちゃん、しっぽの短い猫でなくてよかったね。
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そんなわけで今日は、大島弓子の「グーグーだって猫である」ではないが、「乙女だって猫である」と認識を新たにしたのだった。
地上数十メートルの壁の縁だって、案外ものともせずに行ったり来たりできるのかも知れない。

by pataponm | 2010-05-16 11:36 | ペット  

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