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第13回 ビオラの会

ビオラの会も今年で13回目になる。私は11回連続出場。
ビオラ弾きは、日頃室内楽やオーケストラのビオラパートを地味に弾くことに終始しがちだが、ビオラのソロ曲に限定したこの会があるおかげで1年に1曲くらいはビオラが主人公になった曲を仕上げてみようかという気にさせてもらえる。

◎今年の会場は、護国寺同仁キリスト教会礼拝堂。
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町の公民館かと思うような質素な建物だが、100年以上前にアメリカの宣教師が建設して以来の歴史をもつ教会らしい。(建物自体は100年経っているわけではなく、何度か建て直しているようだ)

会場に着いたら、何人かの出演者たちが「買えた」とか「買いに行く」とかなにやら話している。護国寺の駅前に、豆大福で有名な「群林堂」というお菓子屋があって、知っている人たちはリハーサル時間より早く来て行列して買ったのだそうだ。私が通りかかったときは行列はできていなかったと言うと、「じゃ、もう売れ切れたのよ」。え、まだお昼少し過ぎただけなのに?
私の共演者のドラ妃さんは諦めきれずに炎天下買いに行き、やはり手ぶらで帰って来た。
同情したNさんが、2個ずつ分けてくれた。「欲しいという人に分けてあげようと思って余分に買っておいた」という。菩薩のようなNさん、ありがとう!
家に帰ってから食べたら少し固くなっていた。これは本当の餅だからだ。普通の市販の大福なら何日でもふにゃふにゃに柔らかい。
豆が、これでもかと入っている。餡の「甘くなさ」が絶妙。早朝から行列してでも買おうという人気が納得できるおいしさだ。

◎礼拝堂。とてもよく響き、指がもつれても弓がバウンドしても隠してくれる。
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シューベルトの「アルペジオーネソナタ」第2、3楽章を演奏した。1楽章は何年か前に弾いたので、完結編だ。完璧編にはならなかったが。2楽章は思い切りゆっくりのアダージョで、3楽章は軽く、楽しく、チャーミングに弾きたいと心がけた。
演奏後はみなが誉めてくれた。だいたい褒め合うことしかしない発表会だけど、「ピアノとの息がぴったり」「こう弾いてほしいと思う通りに弾いてくれた」などの言葉が嬉しかった。

長年ビオラをやっていながら、ビオラの会のプログラムには未知の曲が必ずあって勉強になる。今年は、ライネッケの「ビオラとピアノのための3つの幻想曲 Drei Phantasiestucke op.43」という曲があることを知った。とてもロマンチックで美しい曲だ。

by pataponm | 2010-07-15 16:58 | 音楽  

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